天海祐希からもうひとこと!
2020.08.21
誌面には掲載しきれなかったこぼれエピソードをお届け。天海祐希が映画の撮影秘話を語ります。
「 いろんなことをみんなで話し合いながら演じた時は確かに楽しかった 」
本作は現代版人情喜劇のような作品です。コメディなので、私自身が楽しく演じられたと感じられた方がいいのかもしれないなと思いつつ、反対にそう私が感じては面白さが伝わるんだろうかと悩みました…。
リハーサルで何度かテストをしますが、やっぱりその瞬間の空気を大事にしてシーンを積み重ねていきたいなと思っているんです。特に生前葬でのシーンは、出演者も総動員で人数が多く、日照条件など時間に制約がありました。だけど、華やかなシーンでもあるので、ドタバタしながらも、あのシーンの本質を見失わずに撮影しなければいけないと感じていましたね。
それから私達夫婦と妹夫婦の四人が揃い、あーでもない、こーでもないと言い合いをする場面。いわゆる会話劇なので「ボールを投げる」「受け止める」という言葉のキャッチボールがちゃんと明確に見えなくてはいけません。なので、どういう気持ちでそれを受け取り、そして投げたかが観ている方にきちんと伝わったらいいな。監督も含めていろんなことをみんなで話し合いながら演じた時は確かに楽しかったですね。
「名前の呼び方でこの夫婦のあらましがわかる」
松重さん演じる夫・章と私が演じた篤子は、下の名前に“さん”をつけて呼び合っています。この二人は恋人同士から結婚して夫婦に至り、母親になった。だけど変わらず家族になりつつも、心のどこかでずっと恋をしているんじゃないかなと思います。すごく素敵ですよね。名前の呼び方でこの夫婦のあらましがわかるといいますか。端から見るとちょっとよそよそしく見えたり、家族なのか家族じゃないのかといったような部分も相反する感じがして面白いなと思います。他人行儀のようで、恋人同士にも見える。松重さんという頼もしい役者さんだったからこそできたのかもかもれません。
出演映画情報
©2020映画『老後の資金がありません!』製作委員会
監督:前田哲
出演:天海祐希[ほか]
●2021年全国ロードショー
ごく普通の主婦・後藤篤子(天海祐希)は老後の資金をコツコツと貯めてきたが、舅の葬儀代や娘の結婚など予想外のハプニングが起こり、多額の出費が続いてしまう。さらに浪費家の姑・芳乃(草笛光子)と同居することになり…。
Present
原作本 3名様
※9月18日(金)〆切。※賞品の発送をもって発表にかえさせていただきます。※ご提供いただいたお客様の個人情報はプレゼントの発送業務以外に使用いたしません。※ガイド誌読者(ご加入者)以外の応募はできません。
Photo:塚原孝顕 Styling:東智代子 Hair&Make:林智子